【日本のものづくり】未来の車いすが世界に挑戦!求められる若手育成とイノベーション

今、日本の「ものづくりベンチャー」が世界の注目を集めています。

“「80年間、ほとんど変化が起きなかった車いすにイノベーションを起こしたい」。こんな意気込みで2年前に設立した会社が9月に第1弾の商品を発売する。訪ねた東京都内郊外にあるオフィスは、デザイナーとエンジニアが集まる工房のような空間だった。日産自動車やトヨタ自動車、ソニーなどを飛び出した30歳前後の若手の視線の先にあるのは世界市場。各国で台頭しつつある「ものづくりベンチャー」の日本代表選手として、注目を集めつつある。”
引用:日本経済新聞
世界めざす『未来の車いす』手先の動きで操作OK

Sony、トヨタ、日産、オリンパス出身のエンジニア、デザイナーで構成される、WHILL(東京都町田市)。日本には、世界に挑戦する、ものづくり集団がいます。一方で、若手の人材育成に苦心している中小企業がいます。私自身、製造業(印刷業)を経営する人間の1人として、日本のものづくりを考えます。

日本のものづくりに求められる若手育成とイノベーション

WHILL:日本のものづくりに求められる、若手育成とイノベーション
画像:WHILL

「100m先のコンビニにいくのをあきらめる」

WHILLの車いすの原点は、そんなユーザーの声です。

□心理的な問題:
「かっこ悪くて病人に見えたり、能力が限られていると見られてしまう」
□物理的な問題:
「坂道や、路面状態により行動範囲が狭められてしまう」

引用:私たちについて|WHILL

このようなユーザーの声から生まれたのが、革新的な車いすです。映画やアニメの近未来に登場しそうな、誰が見てもクールなデザイン、従来の車いすでは移動できなかった場所でも自由に行動できる、最新の技術の組み合わせにより、これまでに無い、車いすを実現しています。

このような企業が世界に挑戦しようと注目を集めている中、一方では、若手の求人や人材育成に苦心する中小企業が存在しています。

若者の製造業離れ!職人の平均年齢40歳超えへの対策は?

日本経済新聞(2014年7月28日 朝刊)にこのような記事が掲載されていました。

“職人の不足と高齢化は着実に進んでいる。厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によると、ミシン縫製工は2013年には5600人と01年比で半減。旋盤工や板金工は同1割減で、平均年齢は40歳を超える。背景にあるのは若者の製造業離れだ。(中略)中小企業庁の調査では技術競争力が低下したと考える企業のうち、7割が「技能承継がうまくいっていない」ことを理由に挙げた。”

また、製造業に携わる中小企業が、様々な方法で若手の育成に力を入れていると、同紙は伝えています。製造業の課題として、団塊世代が引退することで、日本の製造業から様々な職人のノウハウが消え去ることを防ぐことが挙げられます。

地方自治体も、製造業における若者の確保のために、様々な施策を講じています。大阪市の中小企業支援拠点「大阪産業創造館」が発行するビジネス情報マガジン「Bplatz press(ビープラッツプレス)」では、中小製造業など技術の現場で働く若手人材の活躍を発信するコンテンツ企画「ゲンバ男子」を公式サイトで公開しています。

日本の製造業から若者が離れる根本的な問題

日本の製造業から若者が離れる根本的な問題

上のグラフは、中小企業庁がまとめた、工業高校生、産業技術短期大学. 校の訓練生、工業系大学の学生に対するアンケート調査「製造技術・技能に関する教育・訓練の現状」に掲載されていたものです。

□興味が無い
□カッコ良くない
□過酷な労働
□将来性を感じない
□低賃金

これらは、企業側が解決すべき大きな課題です。前半でご紹介した、WHILLの取り組みを見て、このような印象を持つ若者がいるでしょうか? WHILLの事例から、優秀な人材を確保し、世界へ挑戦するために、日本のものづくり企業が目指すべき姿が見えてきます。

最後に:ものづくり中小企業こそ、社会をデザインできる

戦後、私たちの先輩は、日本を豊かにするため、様々な製品を世に出してきました。その品質が、世界に評価され、メイドインジャパンは1つのブランドとなりました。それを陰で支えていたのが、日本のものづくり中小企業です。

しかし現代において、製品の品質は高いレベルで拮抗し、「必要なもの」の市場は厳しい競争状態にあります。そろそろ、日本のものづくり中小企業も、今まで蓄積したノウハウを活かし、自分たちが世界に挑戦することを目指す時だと考えます。

「興味が無い。かっこ悪い。将来性が無い。」と若者から思われていては、優秀な人材を獲得することなどできません。

車いすのように、何十年もイノベーションが起きていないものが、まだまだたくさんあるはずです。ユーザーの声を聞き、本質的な課題を解決できれば、中小企業が世界へ挑戦する活路はあるはずです。私は、様々な企業と連携し、東北から、ものづくりイノベーションを起こしたいと考えています。

決断と行動がすぐにできる中小企業こそ、ユーザーの声に基づく価値の高い製品を生み出し、より豊かな社会をデザインできる存在になりえます。私は、協力できる企業と連携し、必ずそれを実現します。

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