チラシ・カタログ印刷は安い方が良い?費用対効果の高い印刷物の作り方

チラシ・カタログ印刷は安い方が良い?費用対効果の高い印刷物の作り方

一般的な印刷物の価格は、どんどん下がっています。印刷価格が安くなった要因の1つとして、印刷のネット通販の普及が挙げられます。

今回は、印刷会社の視点から、激安ネット通販の価格の秘密と、費用対効果の高い印刷物の作り方について考えてみます。

とにかく安いチラシ・カタログ印刷を実現する大量受注の秘密

とにかく安いチラシ印刷を実現する大量受注の秘密

印刷通販の大手が、電車広告やTVCMなどを行い、ここ数年で印刷のネット通販の認知度は、かなり向上されたと感じます。デザイナー・広告代理店だけでなく、企業の販促担当の方にまで広まり、安い印刷の代名詞のような存在になりつつあります。

安いから、品質も悪いのでは心配される方もいるかもしれませんが、そんなことは恐らく無いでしょう。そういう経験をされた方が全くゼロということは断言できませんが、少なくとも、私がこれまでに見たネット印刷通販の印刷物で、粗悪品と呼べる物はありませんでした。加えて、多くのネット通販を行う印刷会社は「製造過程の問題で印刷に不備があった場合は、100%返金保証(もしくは即やりかえて印刷の上お届け)いたします。」と明言しています。

では、なぜ安くできるのでしょうか?

チラシの価格を自社の限界ギリギリの印刷価格と比較してみた

チラシの価格を自社の限界ギリギリの印刷価格と比較してみた

「チラシ印刷 A4 片面カラー コート90kg 中3営業日納品」という条件で、業界大手のP社の価格(2014年6月9日現在)と自社の限界ギリギリの印刷価格とを比較してみました。

□P社:
 1,000枚:3,270円 5,000枚:9,190円 10,000枚:13,890円
□自社:
 1,000枚:17,010円 5,000枚:22,680円 10,000枚:29,820円

全く話になりません。
P社が安く印刷できる理由は、大きく2つあります。

1つは、全国から受注し、印刷用紙を大量に使用するため、紙の原価が普通の印刷会社よりも安いはずです。

そして、もう1つ大きな理由は、印刷に掛かるイニシャルコストの低減です。通常の印刷(オフセット印刷)を行う場合、刷版というものを作る必要がありますが、これを1社だけでなく、複数のお客様で共有する(違うチラシを多面付け)することによって、イニシャルコストを下げます。同様の方法で、印刷機のセットアップに掛かる費用も下げます。更に、機械の稼働時間を上げることにより、印刷1枚あたりに掛かる減価償却費を下げます。

つまり、P社の安さの1番の秘密は、大量受注によって実現できる、複数種のチラシの多面付けだと考えられます。

カタログ・小冊子の価格を自社の限界ギリギリの印刷価格と比較してみた

この仮説が正しければ、単ページではなく、カタログや小冊子などの複数ページの印刷物であれば、P社と競争できるレベルまで価格を近づけられるはずです。

「小冊子印刷 A4 8ページ カラー マットコート90kg 中3営業日納品」という条件で、P社の価格(2014年6月9日現在)と自社の限界ギリギリの印刷価格とを比較してみました。

□P社:
 1,000部:43,900円 5,000部:92,600円 10,000部:128,800円
□自社:
 1,000部:44,280円 5,000部:93,960円 10,000部:129,600円

やはり、仮説は正しいようです。ほぼ同等価格での印刷が可能です。自社の印刷機の稼働率が上がり、使用する印刷用紙が増えれば、製造原価を抑え、P社と同等価格でも、十分に採算が取れるようになります。

最後に:状況と仕様に応じて、印刷会社を使い分ける

印刷通販を本格的に行い、全国から毎日大量の受注を実現できている印刷会社でない限り、ネット印刷通販と同等のチラシ印刷の価格は実現できません。特に100枚、1,000枚というロットでは非常に難しいです。チラシ印刷は、とにかく安い印刷会社でも良いと思います。

しかし、カタログは、企業にとってブランディングにも関わる非常に重要な販促ツールです。

当社の印刷設備は、それほど特別なものではありません。ある程度の印刷会社であれば、どこでも保有する設備です。カタログ印刷に関しては、企業が納得できる形でしっかりしたものを制作するために、近くの印刷会社あるいは信頼できる印刷会社に相談してみて下さい。その方が、打ち合わせや色校正もスムーズにいく場合があります。

状況と仕様に応じて、最良のパートナーと一緒に、是非、効果の高い販促ツールを作って下さい。