急成長と組織力の両立、3つのポイントと10の約束

急成長する強い組織は、つくれる。

先日、宮城県仙台市で、EO東北分科会の9月例会を開催しました。
EO-Entrepreneurs Organization(起業家機構)は、1987年にDell Inc.の創設者マイケル・デル氏らによって設立された、年商$1MILLIONを越える会社の若手起業家の世界的ネットワークであり、「EO東北分科会」は、EOの日本における支部であるEO JapanEO Osakaが支援する、東北の起業家・経営者のグループです。

私は、そのメンバーの一員として、東北の復興と経済活性化を実現すべく、日本で3番目のEO支部になることを目指し、共に成長を続ける同志を、東北に結集しようとしています。

今回は、「週刊ホテルレストラン」で組織論に関する連載を持ち、EO OSAKA 第二期会長でもある、バリューマネジメント株式会社 代表取締役 他力野 淳 社長を講師としてお招きし、「急成長」と「健全な強い組織づくり」の両立について、お話を頂きました。

成功する、組織づくりの法則。キレイごとをキレイに

成功する、組織づくりの秘訣。キレイごとをキレイに

みなさんは、Great Place to Work(R) をご存知でしょうか?

Great Place to Work(R) は、「働きがい」に関する調査・分析を行い、一定の水準に達していると認められた会社や組織を有力なメディアで発表する活動を世界40カ国以上で実施している専門機関です。
引用:Great Place to Work(R) について

他力野社長が代表を務める「バリューマネジメント株式会社」は、Great Place to Work(R) の「働きがいのある会社」ランキング:2014年(従業員:100-999人)において、サイボウズや船井総合研究所などの名立たる企業を抑え、第6位に選ばれています。

創業前、他力野社長は、私たち経営者が考えるべき「大きな壁」に対して、正面から向き合われました。

「急成長」と「働きがい」は、本当にトレードオフなのか?
どうしたら、順調に成長を遂げながら、健全な組織をつくることができるのか?

今回、それを創業時から徹底的に考え抜き、実践し続けられる他力野社長の想いと「働きがいのある会社」6位という成果を上げられた方法をお伝え頂きました。

「急成長」と「健全な強い組織づくり」の両立

「健全な組織」を創るには、「経営者の強い意志」が必要と、他力野社長は考えられています。

他力野社長は、採用系大手企業に就職、採用系ITベンチャーに転職され、その後、起業されたという経歴を持たれています。そのような経歴の中で、一部の企業が急成長を遂げ、残りのIT企業が出ては消え、出ては消えを繰り返す、ITバブル期に他力野社長は、ある違和感を感じます。

「事業が成功すれば、社員は使い捨てでも良いのか?」

創業期から成長していくに従って「求められる力」は違います。「しかし、だからと言って切り捨てていいのか?」と、他力野社長は考えました。「そうではない、自分はその真逆をいきたい。」それが、他力野社長の創業前の決意でした。

ベンチャーの現実は、経営者次第で変えられる

ベンチャー企業の現実を見てみると、「経営理念に基づいて、日々の業務が行われていない。」「取り組みたい事業とマネタイズできている事業が異なる。」「急成長と引き換えに、社員が働きがいを失う。」など様々な課題を抱えています。

「あなたにとって、理想の組織とは?」

他力野社長は、ご講演の途中で参加者へこのような質問をされました。何人かが自分の考えを答えられた後、「その答えは、きっと全て正しい。ではなぜ、頭の中で考えることは難しくないのに、実現できないのか?」と更に問いを続けます。

「経営者がコミットすれば、組織は必ずそうなるはず。」と、他力野社長は伝えます。理想の組織をつくることができるかどうかは、経営者の覚悟次第なのです。

急成長しながらも、健全な強い組織の在り方

多くの大企業の組織は、「フレームワークの中で正解を出す、90%の社員」と「自ら考え行動する、10%の経営幹部候補生」によって構成されていると、他力野社長は言います。

他力野社長は、例として、組織を作る際の2つの選択肢を挙げられました。

A:少数精鋭のエッジの立った組織を目指す
B:「2:6:2」の内の2と6を取り込んだ
  8を活かす、多くの人材を許容する組織を目指す

多くの人材を活用し、世の中にインパクトを与えられる企業を目指すため、他力野社長は「B」の選択をされています。

そのためには、徹底的に「人」にコミットして、会社の価値観を仕事の価値観にし、その価値観を「会社のカルチャー」にまで引き上げることが大切であると伝えています。

「健全な強い組織づくり」を実現する10の約束

他力野社長は、「健全な強い組織づくり」を実現するため、実際に行われている10の約束をご教示されました。

1:人を諦めない

採用活動において、企業は人を選ぶ権利があります。採用した限りは、もう仲間です。そんな仲間に対して、決して諦めてはいけません。

2:個別化した人材管理

社員に合わせ、全てをマネジメントすることが大切です。仕事に対する価値観、スキルのデータ化、強み・弱み、コミュニケーションの取り方、教育プラン、未来の理想像と現状業務の比較、プライベートの相談などを個別に管理します。

3:強みを活かす

成功パターンや再現性のあるものが「スキル」です。そして、それを企業全体で構築したものが「仕組み」です。強みを伸ばし、健全な精神状態をつくり、苦手分野を改善していくための仕組みづくりが重要です。

4:問題はマネジメントの方にある

社員が辞める場合、社員に焦点を当てるのではなく、組織と経営者に焦点を当てることが大切です。社員に原因を求めている限り、再び同じことが起きます。

5:「本気」こそ、価値が高い

効果検証を行う場合、結果に対する100点満点を付けることよりも、100%本気の仕事ができたのかを判断することの方が重要です。

6:3つの満足

「顧客・社員・取引先」の3つの満足を追求することが大切です。

7:マネジメント層の教育

企業が成長する中で、組織に必要なスキルも必ず変わってきます。社員の前に、まずは経営者層の1人ひとりが、成長し続けなければいけません。「マインド・ナレッジ・スキル」の全てにおいて、経営者層が成長するための研修も重要です。

8:月に1度の全社員会議

複数の営業所を展開し、普段は別々の場所で働いていても、月に1度は全社員を集めた会議を行います。1年間で12回行うことで、12日分の売上を捨ててでも、強い組織をつくるという覚悟が必要です。

9:家族へのプレゼンテーション

1年に1回、社員の家族を招いてパーティを開催します。そして、社員自身が家族をおもてなしするのを会社がサポートします。会社と仕事に対する家族の理解を得ることは、非常に大切です。

10:本気で笑顔の大運動会

総勢300人を超える社員が集まり、アリーナを貸し切って大運動会を行います。人間は、感情の生き物。本気で笑って、本気で泣くことで、強い絆が生まれます。

社員の心を動かす、3つのポイント

他力野社長は、健全な強い組織をつくるため、「採用・教育・環境」という3つの観点から、社員の心を動かすポイントを伝えてくれました。

1:採用

他力野社長は、採用を行われる際、以下の2つのポイントを大切にされています。その上で、採用活動では会社理念をアウトプットすることを重要視されています。

□会社の方向性にコミットできる人材かどうか
□ポテンシャル、スペックの高い人材かどうか

2:教育

他力野社長は、社員の教育を行われる際、2つのポイントを大切にされています。

□マインドとナレッジの仕組み化
□コミュニケーション能力の強化

3:環境

他力野社長は、社内の環境を構築する際、2つのポイントを大切にされています。

□明確なゴールを有しているか
 目標や目的だけでなく、存在価値を理解しているか
□セクショナリズムの排除
 全ての部署が目標を正しく理解しているか

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最後に:一気通貫で、徹底的に実施する

「経営者のマインド・ビジネスモデル・組織作り」の3つを一気通貫で徹底的に考え抜き、実際に行動すれば、「急成長する強い組織」はつくれる。

他力野社長は、「急成長」と「健全な強い組織づくり」の両立を実現するためには、全てにおいて「一気通貫」であることが重要であると伝えています。

□経営者のマインド
□ビジネスモデル
□組織づくり:採用・教育・環境

それを実現するため、この3つを徹底的に突き詰め、実際に行動することが、経営者には求められます。

「キレイごとをキレイに。」それが、他力野社長の信条です。

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